論考

Thesis

七五三基金、これまでの経過

ここ最近私自身の将来設計も含め、七五三基金の将来について考えるところがありました。今月は七五三基金のこれまでと反省点をもって月例報告に換えさせて戴きます。

1993年5月

○(財)松下政経塾研究員堀本崇、国際平和協力隊隊員としてカンボジアPKOに参加し、選挙管理官を勤める。

1994年4月

○堀本崇、藤沢市北部公民館連合会にて講演(テーマ:「私が見たカンボジアの現実」)し、あるご夫妻より支援金提供の申し出を受ける。

1994年7月

○その支援金でカンボジア王国プレロマス小学校の改修工事を行う。その後、現地を訪問し、子供達に300冊のノートと体育設備(ブランコ・鉄棒・運てい)を贈る(11月)。

体育設備に飛びつき、無心に遊んでいた子供達の笑顔に感激。お金を出す人々がこの笑顔に触れることができれば民間援助も更に伸びるのではないか?と、感じる 。

1994年8月

○(株)NC-Jより、民間援助に関してのアドバイスを依頼される。そこでカンボジアに学校を作る企画を持ち込み、了承される。

1995年7月

○(株)内藤城・(株)NC-JAPANの寄付により、以下4件のプロジェクトを完了する。

  1. チョチューニアン小学校建設事業(7/29 開校式開催)
  2. トゥルヌムチュルン小学校改修事業(7/29 開校式開催)
  3. ウドン中学校改修事業(7/28 開校式開催)
  4. 教員養成プログラムへの支援事業

カンボジア側出席者

教育省副大臣・教育省官房長・カンダール州知事、コンポンスプー州知事

スロックプノンペン区区長、故メアス・チャンリープ氏(国会議員)、

レニー・パン女史(カンボジア子供教育基金代表)、

カシ・ヌウ氏(カンボジア人権協会代表)、他多数

1995年8月

○開校式を終えて帰国した翌日、メアス氏自殺の報。現地へ

1996年1月1日

○民間援助団体『七五三基金』の正式設立を発意する

1996年5月

○昨年度建設した学校を再訪。ウドン中学校の教室天井部のペンキが一部剥げていたのを確認。他は問題がなかった。故メアス氏夫人と共に視察した2校に関しては、あたかも新築直後であるかのようであった。校長先生が私の訪問に合わせて飾ってくれていたメアス氏の写真を前に、改めてメアス氏の業績に深く感謝。

1996年8月

○今年度プロジェクトのアンロンビル小学校建設を中途視察。カンボジア最大のNGO、『開発のための仏教』と七五三基金で提携書を交わす。日本代表に就任。

○日本救援衣料センターの支援により、カンボジアに7.2トンの中古衣料を送る。

1996年11月(予定)

○アンロンビル小学校開校式開催

○第1回七五三基金スタディツアー実施

七五三基金、活動状況

 (株)内藤城、(株)NC-Jよりの寄付を主体として運営されている。96年度にはいって 、七五三基金の独立運営を図ることを決意し、資金集めの活動に着手した。
当初は中小企業にターゲットを絞って活動した。各地より講演を依頼されることが多く、その機会を捉えての宣伝など多くの企業に依頼をしてきたものの、全くの不発である。七五三基金という名前から、神社関係にも当たってはみた。多少の反応はあるものの、現時点ではダメである。こうした活動への理解の無さも感じずにはいられなかった。

 戦略が悪かったこともあったのだろうが、基本的なこととして、(1)七五三基金が全く無 名であること、(2) 世の中が不況なことの自覚があまりなかったことを反省。
 元々、一個人としての私の想いから始まった活動であったことに想いを致し、ターゲットを個人に向けていくことにした。(4月頃より)

 これに関しても、執筆活動や講演活動、またこちらより出向いての普及活動での活動拡大を図ってきた。金額的には70万円弱ではあるが、力強い支援者は増えつつある。
9月にはPHP思いやり運動よりの資金助成も受けることができた。以前講演した京都梅小路小学校では全校挙げての空き缶拾いにより、9月の月例報告で紹介した幼稚園宿舎建設に協力してくれている。

 また、全体を振り返って、全ての活動を私一人でやってきたメリットとデメリットが顕著であったと思う。あらゆる事務作業に至ってはそれに要した時間は膨大であった。繰り言ではあるが、それがなかったら、と思わないでもない。

 いま、私の活動を支えているのはカンボジアの子供達の笑顔と、支援者となって戴いた方より寄せられる手紙などである。事務作業を軽減されれば如何ですか?、子供達の笑顔に合いたいです、等々。如何なる状況になろうとも、七五三基金は続けていくつもりである。

カンボジア関連活動歴

1993.4.~5.

国連選挙管理官として、カンボジアPKOに参加

1994.3.

第2回MRA〔MORAL RE-AREMAMENT〕カンボジア国際会議に出席

1994.5.

カンボジアにてプレロマス小学校の屋根改修を行う

1994.11.

ウドン中学校の視察、およびプレロマス小学校に体育設備を援助

1995.5.

第1回七五三基金プロジェクトとして小学校3校の建設、改築を決定

1995.7.

小学校3校の開校式開催

1994.9.

故メアス氏葬儀に出席

1996.5.

第2回七五三基金プロジェクトの策定。

1994.8.

第2回プロジェクトの中途視察、および中古衣料の送付

1994.11.

アンロンビル小学校開校式、

および第1回七五三基金主催スタディツアーの実施(予定)
現  職

財団法人松下政経塾 第13期塾生

七五三基金 代表

(社)国民外交協会地域国際化支援センター アドバイザー

松山国際理解教育情報センター プログラムアドバイザー

関西国際理解教育情報センター 監事(11月より)

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堀本崇の論考

Thesis

Takashi Horimoto

松下政経塾 本館

第13期

堀本 崇

ほりもと・たかし

Mission

東南アジア 援助・開発・国際協力

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