Activity Archives
「病院に経営感覚が無い」という声をよく耳にするがこれは何を意味するのか。官民役割分担の原則からいうと公的病院の役割とは民間ではできない医療を補完するということになる。つまり、僻地医療や救急医療という民間の「経営感覚」にはなじまない不採算部門。それから長期的視野や多大な設備投資を必要とする高度医療といった分野である。そのために赤字を補完する一般会計繰出が存在する。またその事業収入は国が定める診療報酬に大きく左右される。
公的病院事業を考えるにあたっては、まずその前提をないがしろにしてはいけない。経営の神様松下幸之助は「経営の要諦は経営理念の確立にある」という。多くの病院は理念が明確である。私は地域医療で起きていることの根本的な原因は、負担と給付のアンバランスにあると考えている。ひとりひとりが負担と向き合い自らができることをしっかりと行っていく社会への転換が必要なのではないだろうか。
(※市立病院を日本で初めてPFI事業化した近江八幡市を医療研究会のメンバーと訪
Resarch Update