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田植え

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松下政経塾

2012/5/1

内田直志塾生(第31期生)

私の活動テーマは過疎問題に取り組むことである。現在は過疎化が進行している私の両親の故郷、福岡県京都郡みやこ町に居を移して農業を中心にした振興策を研究中である。
みやこ町はいわゆる中山間地と呼ばれるところで、南北に長く、北はやや開けた扇状地、南は東西を山に囲まれた渓谷になる。私はその南の山奥、「帆柱」と呼ばれる集落に活動拠点を置いている。40戸ほどの集落である。さらに南に行けば大分県耶馬溪や日田に通じる。交通の要衝としての地理的条件も相俟って、林業を中心に栄えたところである。

一方、北は北九州工業地帯と接している。戦後は原木価格の低下がすすんだが、工業地帯での労働賃金の方が高かったこともあり、北九州への労働者流入がすすみ、林業の衰退に拍車をかけたようである。現在帆柱では、山肌に営々と築かれてきた棚田でのコメや高原野菜の栽培が中心になっている。
私も一部田んぼをお借りしてコメ作りをさせていただいている。草に覆われ、土がたまった用水路の回復からはじまり、荒掻き、畔塗、代掻き、と土木作業が続く、大変な肉体労働である。作業中は虫にもたかられ、難儀する。

コメ作りは水の管理が重要である。一定の水量を保つ必要があるのだが、田に水が浸透するため、水量を保つことは容易なことではないのだ。常に気を配る必要がある。コメ作りは楽だから兼業農家でもやっていける、という意見を聞くことがあるが、それはあくまで野菜づくりとの比較であり、決して楽でもなんでもないことを実感。土木作業をはじめ、田んぼ、畑をまもっていくには人の協力が必要である。とても少人数で村を維持していくことは難しい。しかしそれは農家の集約と相反することである。葛藤は深まるばかりである。

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