西郷塾

安田壮平塾生（第25期生）

故郷の奄美大島において、引き続き地域資源を発掘・活用する活動を行っている。今年９月から開始した、龍郷町での「西郷塾」も第６回目を迎えた。奄美という観点から、西郷南洲翁の人物と精神を掘り起こし、現代に活かしていくことを目的としている。これまで、奄美と南洲翁との関わりは、わが国の多くの歴史家にとってそれ程重視されてこなかった感がある。また、地元奄美での南洲翁の評価も、薩摩藩の黒糖収奪の記憶のためか、定まっていない。

私は、そのような状況に一石を投じたいと考えている。残された文献を基に、想像力や感受性をフル活用して古人と対話することこそ、歴史研究の醍醐味だと想う。地元の方々との活発な意見交換を通して、普遍的な価値を持つ西郷南洲翁の心を、奄美の「精神的支柱」として、わが国と世界へ発信していこうと想う。