活動報告

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トランプ旋風に翻弄されるワシントンDCにて

トランプ旋風に翻弄されるワシントンDCにて

34期生である私の松下政経塾生としての活動も、最終年度を迎えました。今年度の前半は引き続き米国連邦議会での研修を続け、その中で、米国や日米関係の考察も行いながら、私のテーマであるベンチャー企業振興策についての研究を進めています。
 
 米国連邦議会では、共和党の下院議員であるフレイシュマン議員(テネシー3区選出)の事務所に受け入れて頂き、米国の議員事務所の日々の業務に関わりながら、米国政治、経済の最新情勢に触れています。米国政治の大局的な動向を学ぶことはもちろん、議員事務所の日常業務に携わるという貴重な経験を通じて、米国の政治家がどのように有権者とのコミュニケーションを行っているのか、あるいはどのように自らの政策面での立場を検討、決定しているのかを現場で研修出来ています。私は卒塾後、政治家になることを志していますが、今回のワシントンDCでの経験は、自らの地元での政治活動と政治観・政策の立案の両面にとって極めて有益な機会になっています。
 
 米国政治の動向としては、やはり大統領選挙の年ということもあり、どうしても政治的な動き、関心は選挙の方に集中してしまっているのが実情です。トランプ氏を中心に、米国大統領選挙の話題は日本のメディアでも多く取り上げられていますが、一部のトランプ支持者やサンダース上院議員支持者の熱狂をよそに、ワシントンDCには何か無力感のようなものが漂っている気がします。前代未聞の選挙戦であると同時に、特にトランプ氏の日本に対する発言には困惑させられる一方ですが、米国憲法の第一章が「議会」であることにも表れているとおり、一般に理解されているよりも米国政治における大統領の権限は限られています。例えば、議会の承認無しに、予算の支出を伴う政策を大統領は実施することができませんし、大統領に議会を解散する権限は無い一方で、議会は、軽罪であっても大統領の不法行為を訴追し弾劾・罷免することができます。とはいっても、大統領の世論への訴求能力、アジェンダ設定能力は極めて高く、特に外交政策に対する影響は絶大なのも事実ですので、かつてない対応を日本政府が求められる事態になる可能性もあります。いずれにせよ、特に日本の立場からは、米国政治から目が離せない数か月になりそうです。
 
 私のワシントンDCでの残りの滞在は今夏までの短い期間ですので、あまりトランプ氏の動向ばかりに注目するのではなく、より長期的な視点で米国政治の将来を展望し、そして自らのテーマであるベンチャー企業振興策の研究に注力していく所存です。

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斎藤勇士アレックスの活動報告

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Alex Yushi Saito

斎藤勇士アレックス

第34期

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さいとうゆうし・あれっくす

衆議院議員

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