活動報告

Activity Archives

“民間外交官”が担う、日本の広報外交

“民間外交官”が担う、日本の広報外交

日本人1人1人が“民間外交官”として世界へメッセージを発信していくことが、より良い日本の未来をつくります。
——————————————————————————
 
 今、世界は、軍事力のみを競う時代からイメージも競う時代へと変化しています。国際社会における日本のイメージを高め、世界中の世論を味方につけることが、日本の大切な平和や繁栄を守っていくうえで、とても重要です。近年、このような考え方は「広報外交」として大きな注目を集めています。
 世界の国々からの信頼をより高めるために、日本という国は、自由や民主主義といった考え方を大切にし、もし他の国との間に問題が起きても決して武力を用いてそれを解決しようとしないということを、海外の人々へもっと伝えていくべきです。
 日本の近くには、日本の何倍ものお金や人を使って、自分たちの主張の正しさを訴えている国々があります。日本も、国際社会への訴えかけを、今以上に戦略的に行っていく必要があります。
 
 私は、このような思いのもと、実践課程に入った2015年4月から、日本の広報外交・国際協力に関する学びを深めてきました。また、ただ学ぶだけでなく、1人の日本国民として、自らのできる範囲の中で広報外交を行いたいとの思いから、海外の学生・経営者・政党関係者等様々な方にお話しをさせていただく機会をつくってきました。
 5月には、台湾・高雄の国立中山大学の大学生・大学院生に対して講演することができました。「台湾がこれからの国際社会で生き残っていく道は、広報外交を通して台湾の国際的なイメージを維持・向上させていくことである。ここ最近、多くの台湾人から台湾の未来を心配する声を聞くけれども、私は決して悲観的な見方をしていない。現在の台湾が基礎としている自由や民主主義を堅持し、積極的に諸外国との関係を持ち続ける努力を続けていけば、台湾の未来は輝かしいものになると思っている」といった内容のお話しをしました。
 6月には、ベトナム・ホーチミンから来日したサイゴンCEO協会の経営者グループに対して、日本とベトナムとの関係強化の必要性についてお話しをすることができました。「日本とベトナムとは、協力して『武力による問題解決は絶対に許さない』というメッセージを国際社会に出し続けていく必要がある。政府間同士の関係を強くしていくことも大切ではあるが、私たちのような民間同士のつながりもしっかりと強化していくことで、日本とベトナムとの関係をより強固なものにしていきたい」という私の考え方をお伝えしました。
 
 1人の人間の持つ発信力には限界があります。経験の少ない若者の話しには説得力が欠けるところもあるかもしれません。でも、こうしたわずかな努力の積み重ねが世界の平和につながるとの思いを持って、地道な活動を行ってきました。 
 情報化が進み、市民社会の影響力が強まる中、一国の広報外交を政府が担うだけでは不十分な時代になっています。民間が果たすべき役割は、今後大きくなっていくことでしょう。日本人1人1人が“民間外交官”として世界へメッセージを発信していくことがより良い日本の未来につながるとの思いを持って、今後も研修を行っていこうと思っています。

Back

佐野裕太の活動報告

Activity Archives

Yuta Sano

松下政経塾 本館

第34期

佐野 裕太

さの・ゆうた

Mission

日本の広報文化外交、アジア太平洋地域の国際関係

プロフィールを見る
松下政経塾とは
About
松下政経塾とは、松下幸之助が設立した、
未来のリーダーを育成する公益財団法人です。
View More
塾生募集
Application
松下政経塾は、志を持つ未来のリーダーに
広く門戸を開いています。
View More
門