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入塾して2年半が経つ中、”地方”と“地域”の違いについてある方より教わる機会がありました。その方は、最大の違いは“人がいるかいないか”だとおっしゃいました。
『関東地方』『地方税』など、確かに人というよりは区域としての表現で使われることの多い言葉。私は人とともに真の“地域活性”を実現したいと改めて感じました。
現在私が研修をさせていただいているのは故郷・神奈川県横須賀市に拠点を置く株式会社トライアングル。この会社は横須賀の観光スポットとして人気を誇る無人島、猿島航路や日米の艦船を案内つきで見ることのできるクルーズ「YOKOSUKA軍港めぐり」を運営する企業です。営業企画部の一員として、集客・運営・価値向上といった様々な業務に携わらせていただいております。
この場所で特に学んでいるのは街の持つあらゆる魅力、資源を使って価値を上げていくという視点です。人口減少フェーズにおいて必要なのは過度な開発ではなく、今あるものを使って地域の価値を増大していくこと。暮らしにとっても観光の面からみても本当に持続可能な形を目指すのであれば、難しいことではありますがこの命題にチャレンジしなければならないと感じています。
その点においてトライアングル社はまさにこれを体現している企業です。定期航路も業者が撤退し、荒れてしまっていた猿島の航路と管理を引き受け、35年ほどで年間20万人超が集まる一大観光地に育て上げました。「軍港めぐり」も同様に、地元にとっては当たり前だった光景を就航から10年少しで年間25万人ほどが訪れる人気スポットに変貌させました。
特筆すべきは基本的にハードに手を加えていないこと。資源をうまく使いつつ、案内の充実や見せ方を変えることでお客様の満足度を高め収益をあげることに成功しているのです。
こうして観光を通じて街と人との接点を増やし、ショールームとして街をアピールする。そして街のことを知ってもらったうえで定住につなげていく、という今後の横須賀という街に求められるであろう在り方、生き方を業務と実践を通じて学ばせていただいています。
(写真1)猿島にて
(写真2)YOKOSUKA軍港めぐりの様子
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Yuta Kobayashi
第40期
こばやし・ゆうた
Mission
全ての人がその能力を活かすことのできる共創社会の実現