先日、稲盛和夫さんの盛和塾メンバーであった方数人が来塾され、依頼を受けて松下幸之助・塾主の人間観・国家観等をお話しする機会がありました。
講話の後、質疑応答も兼ねた意見交換の時間があったのですが、皆さん、口を揃えて、「松下さんの考え方は、稲盛さんが話をされていたことと、驚くほど似ている」とビックリされていました。
松下幸之助・塾主と稲盛さんには次のようなエピソードもあります。ある講演会で塾主が「ダム経営」について話したところ、質疑応答の際に参加者から「どうやったらダム経営ができるのか」という質問に対し、塾主は「それはまずダム経営をやろうと強く思うことです」と答えたそうです。
会場からは半分呆れたような笑いが起きた状態だったそうですが、それを聞いていた稲盛さんは「そうか、まずはこうありたい、こういう経営をしたい、という強い願望を持たなければならない」と、ハッと気づいたそうです。
盛和塾メンバーの方のお話を伺ってから、稲盛和夫さんの著書はこれまでにも読んだことはあったのですが、改めて何冊か読んでみました。
稲盛さんは「人間として何が正しいか」を軸に経営をされていたそうですが、現在、塾頭として塾生に対しても知識の話より、「ひとりの人間としてどうあるべきか」という基準で話をすることが多いので、読み進める中で何度も首肯しました。
政経塾の塾生も、将来のリーダーたらんとするならば、まずは「当たり前のことを当たり前のように」やれる人間であってほしい、と思っています。
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