論考

Thesis

ミャンマー、ヤンゴン市で

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松下政経塾

1995/7/29

鎖国、隠遁、仏教の国家。人権弾圧、世界最貧困、麻薬輸出、、、
ミヤンマを頭に浮かぶ時に思い出すイメジである。
ミヤンマは周知のように特有の孤立政策と民族路線によって外国との関係をほぼ絶縁したまま、独裁的な方式に基づいて国の生存を維持して来た国家である。

1962年軍事クテタによって権力を取ったネウィン政権の場合は仏教式ビルマ社会主義という前代未聞の独裁権力を樹立、外国からの交流と言論の自由を完璧に遮断したまま1988年までの27年という長い間の長寿権力を享有する事が出来た。以後1988年の国民の激しい抵抗によてネウィン政権の運命がしばらくやむような状況になった。が、続けて国家の安定と発展のためという古くて古典的な大儀名分を先に立たして、国家法秩序回復平議会(The new State Law and Order Restoration Council)と言う新しい軍人集団グルプが登場、ネウィンの独裁政治の偉業は続けて行った。アウンサンスジと代表されるミヤンマ民主化運動はこの時期に起こった市民非暴力運動であり、結局89年、軍事政権の厳しい監視の下で行われた民間政権と軍事政権との選択を決定する国会議員選挙投票を通じて国民の90%近くがアウンサンスジの国民民主連盟(National League of Democracy)を支持することになった。

しかし、SLORC軍事政権は共産主義からの国家安全保護という名でふたたび武力で国民の意志を正面無視、アウンサンスジとNLD指導者達を共産主義者で逮捕した。アウンサンスジは逮捕以後監獄で1991年ノベル平和賞をもらった。以後今まで国民の政治的な権利と社会的な身分は徹底的に弾圧され、世界の中で一番人権弾圧が酷い国と言う不名誉を持つ国家になった。去る7月10日のアウンサンスジの軟禁解除という事件はこのような状況に基づいてSLORC政権が国際世論に屈伏した結果である。

以上簡単にミヤンマの現代史を見きわめた。ミヤンマが指向した孤立政策という国家戦略の実状は独裁政権を保存するための政治的な方法であったことを明らかに見ることができる。
SLORC政権がアウンサンスジを釈放した理由の中で一番大事なことはやはり経済的な問題である。
軍事独裁の政権委譲拒否と人権弾圧国であるミヤンマに対する国際的な非難は88年以後今まで国際社会からの全面的な経済制裁を受けることになった。アウンサンスジの釈放によって国際社会からの経済援助を受けろうことがSLORC政権の狙いであった。
面白いのはこのような軍事政権の目的に一番反応を見せた国は日本外務部であったこと。日本政府とミヤンアとの関係は2次世界大戦以前から始まった。1930年代末から建国の父アウンサン将軍(アウンサンスジの父)の反英国武力闘争を日本の陸軍が応援したことが縁の始まりであった。勿論、後、日本のアジア侵略のための戦略の一環としてミヤンマとの関係が成立されたことは歴史の流れでよく分ける。しかも、普通のミヤンマ人の日本人に対する感情はよさそうにみえた。このような状況から日本外務部はODA(政府開発援助)を通じて70年代から続けてミヤンマ支援と経済援助を行って来た。しかし、88年軍事クテタの後、米国の経済制裁と共に日本も経済制裁に同参、ODAは中止された。今回のODA援助再開はこのような課程から出た結果である。しかし問題になることは、アウンサンスジも強調したように、今SLORC軍事政権と普通の国民との関係が離れている状況でODA援助を行うことは結局、独裁政権を支える結果になる可能性があるという疑問である。

国民を弾圧する軍事政権の基盤強化のための援助という念慮がそれである。日本政府が去る7月26日対ミヤンマODA解禁を発表した直後、アウンサンスジが日本大使を呼んで強い不満感を伝達したこともこのような念慮の延長線で理解することが出きる。

ミヤンマで会った韓国、シンガポルの外務部関係者もミヤンマの政治状況を無視する10億ドル以上の日本のODA援助に関して優慮感を表明した。名分がない早すぎる援助だということがミヤンマ外交街の反応であった。9月8日で予定されるアウンサンスジとの直接インタビュで私が質問することのなかで一番大事なことがODAをめぐるミヤンマ一般人の反応である。

そして今回のインタビュで調べることはミヤンマのASEAN参加時期とASEAN中の役割、ASEANの中で論議されている凡アジアテレビ局にた対する立場、今までSLORC軍事政権を支えた中国との外交関係の方向、日本と韓国の訪問可能性、対話に答えない軍事政権に対する対応方案、経済開発の為の自分なりの考え、、、などである。

21世紀アジア時代にあってアジア全般が動き始まる今現在。
高い尊法精神と国家的な自信感を持つミヤンマを通じて、アジアの発展可能性を再び確認する事が出来た。
しかし発展の方向をとこに持っていくのかは日本を中心する先進アジア周辺国の歴史的な責任である。

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