活動報告

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「一期一会」のもてなし

 宗家研修におけるすべての瞬間が「一期一会」のもてなしに包み込まれた世界であったように思われる。

1.朝の作務における「一期一会」

 これまでお手前というと、茶室に入ってお客様にお茶を出すまでの作法であると考えていた。しかし、本当のお手前はそのお客様にお茶を心行くまで楽しんでいただくための環境を作ることから始まるのだということを朝の作務を行いながら考えさせられた。「一期一会」であるからこそ、庭を見たときに少しでも不快感を感じないように、畳の汚れが気にならないように出来る限りの心配りによる「もてなし」の心が必要であるのだと思わされた。幸之助塾主が私達塾生に朝の掃除を課していることの意味も改めて理解させられた。

2.お茶席における「一期一会」

 業躰の町田先生と中西先生による3日間の茶室手前で得たものは技術でもなければ作法でもなかった。「一期一会」という緊張感のなかでの最大限のもてなしをいただいたことがなによりも嬉しく意義深かったといえる。常に私達の行動や表情に気を配りながら、その場にあった会話を行い、足の痛みに配慮し、手順がわからない場所も覚えやすいように丁寧に指導していただいた。お茶を出すときも、いただくときも先生方の配慮の中で、これまで味わったことがない落ち着いた静かな気持ちで楽しむことが出来た。お茶が「もてなし」の心を表すものであるということが伝わってくる3日間の研修であった。

3.お家元、大宗匠との「一期一会」

 家元による講話のなかで茶道具はあくまで「道具」であり、それらを用いる人間の「心」が本当に重要であるという話があったが、まさにそれが今回の宗家研修のすべてであったように思われた。大宗匠が私達ひとりひとりの目をしっかり見つめ、「しっかりと文化と伝統を踏まえた上での日本の国家を創らなくてはいけない」という言葉には心が揺さぶられるものがあった。お忙しいなか「一期一会」の機会をつくっていただいたお二方からの御講話は私達にとって最大の「もてなし」であったといえる。

4.すべての「一期一会」に感謝

 今回の宗家研修で多くの「一期一会」を得られたことには言葉では伝えきれない感謝をせざるをえない。お家元、大宗匠、町田先生、中西先生をはじめとする今日庵の皆様、4月からご指導いただいた中島先生、紺谷先生、加藤先生、そして今回の研修をコーディネートしていただいた政経塾の皆様など多くの方に支えられて「一期一会」が創られたことに改めて心より感謝の念を申し上げ、締めの言葉とさせていただく。

「最上のおもてなしを本当にありがとうございました」

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山中光茂の活動報告

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