Activity Archives
日本は世界一の長寿大国となっています。それに伴って様々な問題が叫ばれています。人間が幸せに暮らし、老い、死んでいくためには何が必要か模索をしています。
——————————————————————————
はじめに
私は高齢者が安心して生活でき、最期を迎えられる方法を研究しています。
なぜならば、私はここが解決しなければ、将来安心して年を取ることができないと考えるからです。
人口問題研究所の調べでは2025年には高齢化率は約30%になると言われています。そのことにより、社会保障費が増大する問題や、介護離職の問題、また介護難民と言われる人たちが出るであろう問題など、さまざまな問題が叫ばれています。
これらの問題に対して、解決策があるのか、今年度は自分の地元、神奈川県鎌倉市に拠点を置きながら実践活動を行います。
1、実践活動の背景
私の志の原点は介護施設で介護士として働いていたことにあります。
私の地元、神奈川県鎌倉市における平成27年度のアンケートでは「最期はどこで迎えたいですか」という質問に対して7割以上の人が「家で最期を迎えたい」と答えています。しかし、それに対して現実はほとんどの方が家ではなく、病院で亡くなっているという現状です。
解決策として、「健康寿命を伸ばしていくこと」と「地域の中で高齢者が安心して生活していける環境を作っていくこと」という2点を考察したいと考えました。
最期までできる限り元気でいるためには「その人の役割があること」が鍵であると考えます。下記写真*1は認知症対応型のグループホームでの光景です。右の方は重度の認知症ですが、家事をする記憶は残っているため、できることを職員と一緒にやっています。
現在、私の住んでいる鎌倉市近郊の施設を中心に、高齢になって疾病や障害を負っても働ける方法を模索しています。その人のできないことではなく、できることに光を当て、できる限り長くやりたいことができる環境を作っていくかということを地域の人たちとともに考えています。
また、地域の中で高齢者が安心して生活できる環境については医療や介護の専門職だけではなく、様々な業種の人との連携が重要であると感じます。どのようなことができるのか、地域の方々と模索している段階です。*2の写真が会議の様子です。
2、今後の活動
今後の活動として、高齢者の活躍できる場、すなわち要介護認定を受けても働ける場所・活躍できる場所を作っていきます。できないことに光を当てるのではなく、できることを引き出せる社会にしていきたいのです。
また、介護や医療の専門家だけではなく、広く様々な分野の方に関心を持ってもらえるような会議や働きかけをしていきたいと思っています。
超高齢化を「問題である」と報じることが多くあります。しかし、超高齢化は一つの現象であり、そのこと自体は問題ではありません。ただ、人生の先輩が多くいるということです。
この時代をより豊かに生きていけるように、今後も地元を中心に活動をしていきます。
Activity Archives
Aya Matsumoto
第34期
まつもと・あや
NPO法人 湘南バリアフリーツアーセンター