活動報告

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実践活動報告

実践活動報告

昨年春からの実践活動も、1年が経過しつつあります。茅ヶ崎で過ごした基礎課程期間とは生活や環境も大きく変わりました。活動拠点の広島では経済界のみならず様々な分野で活躍されている志の高い方々とのご縁もいただき、刺激的な日々を過ごさせていただいています。
 
実践活動の研究テーマ「民間主導の公民連携によるまちづくり」の舞台として、PPP/PFIを生業としている地元企業へ、10月よりインターンを開始しました。当社は独立系マンション管理をメイン事業としておりますが、蓄積された管理ノウハウを生かして30件近くのPPP/PFI事業を手掛け、代表企業としても各方面の事業者と提携して実績を上げています。
一例を挙げると、「スポパーク松森」は、清掃工場の余熱を活用した温浴施設付きのスポーツジムを併設し、地域のにぎわいを創出し、環境負荷軽減を実現させました。「島根あさひ社会復帰センター」は、社会復帰センター(旧刑務所)の維持管理・運営を国やSPC(特別目的会社)、近隣の地域と連携して行い、地域に開かれた新しいモデルとしての施設の維持管理、運営に取り組んでいます。事業毎に異なる運営体制や事業の仕組みを学びつつも、現場に足を運び現場管理者と話をする中で、その実態について学び、日々新しい気づきを得られます。
 
本テーマの核心は「連携」というキラーワードの存在です。何故キラーワードと当てはめたかというと、「連携」という言葉は日常的に安易に使われているため、重要な性質を持っている反面、「連携」は必ずしも上手くいくものではないからです。環境や人、体制が都度変化する中で持続的に関係するアクターの利害を調整しながら「連携」することの難しさは、事業に身を投じることによって痛感します。実際は公民の二者間だけではなく、市場の利害を分け合う民民連携(競争)の性質上の困難さが現実として立ちはだかるためです。さらに、PPP/PFIでの公的機関の役割の明確化についても課題意識が芽生えてきました。どうしても個別最適になりがちな民間主導の事業展開において、しっかりとした公益性の確保や全体最適の視点を仕組みとしてどのように取り入れていくか、「住民の充実した生活実現」を第一に考えた行政の役割、まちづくりの仕組みについての理解と研究を深めていきたいと考えています。
 
松下幸之助塾主は「共存共栄」という理念をこの世に残しました。異なる利害関係にあるもの同士がお互いの利をとりつつも、調和を目指していかなければ行く先々は共倒れになってしまうと、頭では理解しつつも現場に立つとその難しさに直面し、塾主の言葉の重さに思わず唸ってしまう場面の連続です。私自身の目指すべきリーダーシップとは、こうした複雑な「連携(対立と調和)」の間に立ち、互いを生かし合うことだ、と思っています。まさしく、現場の中で明確な課題として突きつけられているように感じています。
本年は塾生活最後の4年目です。新しく入塾してくる同志とともに切磋琢磨し、お互いの志を成就させられるよう責任をもって働きかけていきたいと思います。

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恵飛須圭二の活動報告

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Keiji Ebisu

恵飛須圭二

第34期

恵飛須 圭二

えびす・けいじ

広島県議(東広島市)/自民党

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