論考

Thesis

総合藝術国家~藝術を生かした経営の在り方~

昨今、ビジネスの分野においてアートに対する関心が高まっている。何故、論理的思考が重視されるビジネスの世界においてアート(藝術)が注目される様になったのだろうか?本稿では、筆者が入塾以来行って来た研究と実践を元に「藝術を経営に活かしシナジーを産み出す新しい関係」について考察する。

目次

はじめに

第1章      背景〜なぜビジネスにおいて藝術が注目されるのか?〜

第1節      不確実な時代

第2節      人工知能の時代

第2章      実践〜藝術と企業の新しい関係〜

第1節      企業研修

第2節      新商品開発

第3章      展望〜総合藝術国家を目指して〜

さいごに

はじめに

 本稿では、筆者が松下政経塾に入塾以来研究を行って来たテーマ「藝術を経営に活かしシナジーを産み出す事ができるのか」について論考する事を目的としている。第1章では、ビジネス分野において藝術が注目される背景を現状と未来予測の観点から考察する。第2章では、アートとビジネスという観点における筆者の実践と経営における諸課題において期待できる効果について整理する。第3章では、目指すビジョン「総合藝術国家」について展望を述べる。本稿を通じて、経営に藝術の力が活かされ、個人、組織、延いては社会の美意識・感性・創造性が向上し、心豊かに生きる事ができる未来へつながる事を期待する次第である。

第1章 背景〜なぜビジネスにおいて藝術が注目されるのか?〜

第1節 不確実な時代

 昨今、ビジネスの分野においてアートに対する関心が高まっている。「アートシンキング」「アート思考」など、欧米を発信源とする藝術の思考法やメソッドがここ数年で日本でも出回る様になり、書店ではビジネス書のコーナーにアート関連書籍が置かれる様になった。何故これまでビジネスに無縁とされ、見向きされる事がなかったアートが注目される様になったのだろうか?この現象には、現在のビジネスシーンの不確実性が高まり、これまでのやり方では対応する事が難しくなっている背景がある。

 現在の社会経済環境がきわめて予測困難な状況に直面している、という時代認識を表すVUCA[1]と言う概念がマネジメントの文脈においても使われる様になって久しい。事業経営を取り巻く環境は、変化が早く、かつ条件が複雑である為、往来の論理的思考のみでは課題解決が難しいと言われている。分析を行う対象は動的で、一見関係のない事同士が相互作用する為、この様な状況下においては大局的かつ非線形的に物事を考えなければならない。

 この様な環境下において必要となる力は、対象をよく観察し細かい変化に気づく感性。物事を大きく抽象的にとらえる直感。定量化が難しく目に見えないものを知覚化する表現力。意思決定を行う際の美意識。未来を構想する想像力など「非合理的で不確実な世界を生きていく力」ではないだろうか。藝術家の活動は、これまでの歴史の中で不確実な世界を生きて来た歴史そのものであり、今後の時代に必要とされる力を学ぶ宝庫と言って過言ではない。

 実際、欧米のグローバル企業の幹部候補は研修にアートを取り入れている。経営に携わる世界のビジネスパーソンがアートから学ぶ事を重要視し実践しているのである。山口周は経営において、これまではMBA(経営学修士)を取得すれば経営の現場において戦力となったが、今後はMFA(美術学修士:Master of Fine Arts)のニーズが高まると述べている[2]。なぜなら、現在アメリカではMFAを持っている人材の稀少性が高く、重宝され給料も待遇も高くなる時代になっているからだ。従って、今日において必要な能力を藝術から学ぶ事は、戦略的に考えても筋が良いと言って間違いではないのである。

第2節 人工知能の時代

 テクノロジーの進化が事業環境の変化を加速させる要因である事は疑いのない事実だろう。特に人工知能(AI)やIoT、ロボット等の分野は私たちの生活やビジネスに大きな影響を及ぼしつつある。第四次産業革命[3]と言われる技術革新、2045年に予測されるシンギュラリティ[4]が顕在化するに従い、現在成立している多くの職種は機械によって代替される。人間がすべき仕事とは何か?人間とは何か?という問いが浮かび上がる。工場労働やバックオフィス事務といった単純労働、公認会計士や弁護士といったインテリジェントの職種も、機能的な仕事はAIが最も得意とする分野であるため代替の可能性が高いのである。経済合理性から考えても、人間の労働力よりコストが安く、ミスもなく、24時間労働が可能な機械を選ばない理由があるだろうか。資本としての人間の労働力が機械との競争に負けた時、生産活動は人工知能・システム化されたロボットに全面的に替わられる。井上智洋はこの様な仕組みを、純粋機械化経済と言っている。

 この様な未来を前提に考えると、AIには代替不可能な能力を育成することが人間にとって必要であり、将来において稀少性が高い事が分かるのではないだろうか。ことに、「0から1の新しい価値を作り出す力」、「感情に訴える美を生み出す力」といった人間の創造性はAIでは生産できない。藝術分野は、今後市場で生き残るために必要な能力を育成する上でも不可欠なのである。

第2章 実践〜藝術と企業の新しい関係〜

 第1章では、ビジネスを取り巻く背景から、なぜ藝術の力が必要なのかを考察してきた。第2章では、筆者が藝術家としての製作活動、入塾以来の研究で得られた視点、企業を対象とした実践から今後の展望までを述べて参りたい。

第1節 企業研修

 現在、筆者は神奈川県海老名市にある人の森株式会社において、アートを活かした企業研修プログラムの企画から実施までの実践を行っている。人の森株式会社は採石を中心に、不動産活用、地質調査、フィットネスジム、農業研究まで多角的な経営を行う企業である。企画にあたり、社長、中間管理職、各部署の社員等約40名を対象に現在の取組や課題についてヒアリングを行い、ベネッセアートサイト直島での滞在型研修のプログラムを提案するに至った。

 ベネッセアートサイト直島は瀬戸内海の備讃瀬戸地域に在る直島、豊島、犬島を舞台に、株式会社ベネッセホールディングスと公益財団法人福武財団が展開しているアート活動の総称である。“現代アートと自然の楽園”と評され、年間100万人以上が国内外から訪れる国際的に評価の高い場所である。およそ30年に渡って瀬戸内海の風景の中、ひとつの場所に、時間をかけてアートをつくりあげ、各島の自然や、地域固有の文化の中に、現代アートや建築を置くことによって、どこにもない特別な場所を生み出している。研修内容を考えるにあたり、「出会いと対話を通じて未来を考える」と言うテーマを設け、ベネッセアートサイト直島と連携してプログラムを考案した。直島、豊島、犬島の3つの島での滞在を通じ、ベネッセグループの企業理念である「ベネッセ―よく生きる」とは何かについて考え、アート作品鑑賞や他者と対話し、地域の社会課題や歴史と言ったストーリーを学び、未来において企業がどの様にあるべきかを考えるプログラムだ。本年12月、翌年2月に社員約110名を対象に、2泊3日の企業研修プログラムを実施する予定であるが、ほぼ全社員を対象に直島でアート資源を活かした研修を行う取組みはかつてない事例であり、この様な試みはベネッセアートサイト直島としても初めての試みとなる。

 昨今、アートシンキングやアート思考など、藝術家の思考法を企業のイノベーションメソッドとして展開したプログラムが注目される様になったが、元々作家として製作活動を行ってきた筆者としては物足りなさを感じていた。何故なら、既存のメソッドは藝術家の発想方法や技術の一部を切り取りビジネスに応用しようとする類が多く、本来アートが持つダイナミックな感動体験や本質的なメッセージに対する理解を欠くからだ。この点において、筆者はプログラムを作る上で「本物の体験をする事」「対話を行う事」を重視した。期待する効果としては「相互理解・経営理念の浸透・美意識や創造性の向上」である。

 本物とはまずベネッセアートサイト直島に存在する多数の世界トップレベルの現代アートや建築である。超一流には言葉では表す事が出来ないエネルギーや普遍的な価値があり、故に高い評価を得ている。それに加え、瀬戸内海の豊かな自然美や、地域の方々の生活、この様な自然や地域とつながった一体の存在である場は、オフィスの中のプレゼンテーションやワークショップで作ることは不可能であり、人工知能やデジタルデータでは再現が出来ない。「美意識や創造性の向上」と考えた時、まずは本来人間が持つ五感を使った体験を通じて本物の価値に触れ、良質なインプットを行うことが極めて大切であると考えている。

 また、ベネッセアートサイト直島は、島内にある絵画や彫刻、建築など藝術作品の多様なメッセージを通じて鑑賞者に問いを投げかけ対話を行う上でとても優れた環境である。藝術作品はビジネスにおける意思決定とは異なり利害関係がない。どの様に感じるかは個人の自由であり、自分が感じた事も、他者が感じた事も正解である。対話型の観賞を通じて他者とコミュニケーションを行い、お互いの見方を知る事が、自己の美意識という価値観の軸を揺さぶる。人間の集団組織では大小を問わず、価値観の違いによってぶつかり合うことが有る。価値観が違うことは当たり前である事を再認識し、互いを尊重する姿勢を、対話型の鑑賞によって体験し、相互理解につなげていきたい。

 本年11月、視察を行うにあたり社長を含めた企業の社員数名と現地を訪れた際、参加者が同じ体験を共有し対話を通じて考える事で、島での体験は記憶に刻まれ、一体感が生まれる事を感じた。ベネッセアートサイト直島のメッセージでもある「よく生きる」をテーマに、「自分の生き方、企業のあり方、企業と社会のあり方」を考え、理想とする将来像を描き、企業活動の成長につなげて頂く研修を行いたいと考えている。企業研修のプログラムについては、日本各地域の藝術施設や文化資源を活用する事で、多面的展開が可能であると考えており、以後においてパートナーと共に可能性を広げていきたい。

第2節 新商品開発

 現在、筆者は大分県国東市にある株式会社ナノプラネット研究所と新商品開発を行っている。同社は光マイクロバブルという微細な泡を発生させる独自の特許技術を持っている。非常に応用領域の広い技術を生かし、ヘルスケアや美容分野のプロダクトを作るというプロジェクトにおいて筆者はそのプロダクトデザインに携わっている。

 インスピレーションの元となったのは、本年フランスにおいて企業と藝術家の取組みをリサーチした際に学んだ、「Résidences d’artistes en entreprises」と言うユニークな取組みだ。日本語で解釈すると「企業におけるアーティストインレジデンス」と言う意味。アーティストインレジデンスとは、国内外からアーティストを一定期間ある異なった文化や環境に招へいし、滞在中の活動を支援する事業のことであるが、フランスでは行政が主導してアーティストが企業に滞在し活動する事業を行っていた。「アーティスト イン カンパニー」と言い換える事も可能かもしれない。企業はアーティストが滞在する間、場所や素材、技術指導などのサポート行いプロジェクトを進め、新しい視点やイノベーションのアイデアが得られるといったメリットがある。単に完成された藝術作品を資産として購入する、あるいは活動団体に金銭を寄付する往来の在り方ではなく、藝術家と制作プロセスを共有し、新しい価値を共創するという取組みに可能性を感じた。

 本プロジェクトでは、行政に変わり、経営コンサルタントがビジネスとブランディングを担い、アーティストが商品のデザインを考え、経営者が技術的な実現性を考える。いわばアートとサイエンスとビジネスの組み合わせで、新しい価値を作る事を実践している。筆者はアートの部分を担い、美容関連のプロダクトデザインを行っている。目指す所は「彫刻作品として成立する美しさを持ったシャワーヘッド」である。商品を考えるアプローチは、通常とは異なった方法を取っている。まず、彫刻で使われる粘土を使って経営者と共にプロトタイプを作る事からはじまった。その場で作っては修正しを繰り返し、イメージを共有し対話しながら方向性を決めていく。作業の中で気づいた事は、直感的なイメージの共有に効果があり、意思決定がとても速くなるという事。その場で、手を使って作ることで文章や図面では伝わらないニュアンスや感覚を共有することができる。また、対象は粘土なので壊すこともためらう必要がなく、とても速いスピードでPDCAを回すことができ発想の飛躍が得られた。他にもレオナルド・ダ・ヴィンチの水流を研究したドローイングを引用して、水の形についてディスカッションを行ったり、現代アートを一緒に見に行って、筆者が解説をするなど、経営者に対して直接的に藝術的要素のインプットを行っている。新しいコンセプトやサービス、商品を作る必要が有る分野では、藝術家がゼロから1を考える様に、課題そのものを疑い、既成概念に疑問を投げかけ、根本的な問いを立てるアプローチが有効かもしれない。ここに課題解決を前提とした手法であるデザイン思考との違いがある。完成はまだ先であるが、アートとサイエンスとビジネスの新結合によってどの様な価値が生まれるか筆者自身が期待をしている所である。

 人口減少によってマーケットが縮小し、日本国内の企業は独自性や差別化を求められている中で、現在多くの企業が抱える課題として、商品やサービスのコモディティ化という問題がある。モノあふれの時代において、企業は独自の価値を提供することが重要であるが、市場分析のみに偏った発想では、大多数が納得する答えを出す事が出来ても、ありきたりな答えになる事が多く、その答えはレッド・オーシャン[5]を意味する。アーティストインカンパニーの応用を考えると、新規事業のアイデア、オリジナル商品やサービスの開発、ブランディングといった経営課題に効果が有り得る。日本全国には、技術は持っているが、新しい商品を生み出せない企業が沢山あり、今後この様な企業とアーティストの協業を考えて参りたい。

第3章 展望〜総合藝術国家を目指して〜

 現在、藝術とビジネスがどの様なシナジーを生み出す事ができるか、注目が高まり今後も多様な展開がなされていく事が予測される。藝術家、企業、自治体、行政、NPO法人、学校法人など様々なプレーヤーが連携の形をそれぞれ独自に模索している。しかしながら、未だはっきりとした全体の戦略や構想を描くに至っていない。この点については、同じ志を持つプレーヤーが孤立せず、連携し周囲を巻き込んだ活動を行っていくべきである。点から線へ、そして面へ変え、動きある立体構造にしていく必要があるだろう。

 筆者は「総合藝術国家」を自身の目指すビジョンとして活動を行っている。総合藝術と言う言葉にはいくつかの意味がある。まず、藝術家がクローズドな世界に収束するのではなく、分野横断的に活動し新しい価値を作るという意味だ。過去の事例を鑑みると、歴史上優れた藝術が生み出されたルネサンス[6]の時代は14世紀にイタリアで始まり、レオナルド・ダ・ヴィンチの様な天才が活躍していた。ダ・ヴィンチは科学者、建築家、技術者、藝術家であり、現在でいうアート、サイエンス、テクノロジー、デザインを全て行う総合的な能力を持つ人物であった。現代は藝術と政治、経済、教育、地域といった生活のあらゆる分野と距離が生まれてしまっているが、藝術が諸分野と一体のものであった時代には現代に欠落した物を学ぶヒントがある。また、本来日本人は、庭園、建築、絵画、彫刻、工藝、食、所作に見る様に全てに対して総合的に美意識が高い。茶道の世界に見る設えは、正にこの様な美意識を具現化した事例である。日本ならではの美意識はこの総合藝術の完成度の高さではないだろうか。また、一代でパナソニックという大企業を創設した松下幸之助は、以下のような言葉を残している。「経営というものは非常に高い躍動的な、しかも生きた総合藝術だという感じがする。経営とはそう軽々しいものではない。非常に高度なものである。経営者は総合藝術家だということを私は言いたいのである[7]。松下幸之助が大阪の大開町で最初に始めた町工場は、一階の土間で練り物をつくりプレス機で型を取り、電球のソケットを一つ一つ手で作り出す、いわば藝術家のアトリエの様な場所であった。無から有を自分の手で作り上げた松下幸之助が、この言葉を晩年に語っている意味は大きい。事業創造においても、真善美に基づいた経営理念を定め、日々刻々と変わる流動的な経営環境を鑑み、人・物・金すべてにおいて細かい配慮をしつつ、経営者の魂が躍動し見る人に感動を与える経営をしなければいけないとも述べている。この様に高度の経営は、それ自体が一つの藝術作品であると考えているのである。私たちの行動やライフスタイルも生き様の痕跡であると考えると、日常全てにおいて総合的な美を問う姿勢を持って生活する事が望ましいのではないだろうか。

さいごに

 不確実な時代において未来は誰にも正確に予測することはできない。私たちがこれからどういった考え方に基づき未来を想像し、世界を創っていくかによって形は変わるのである。これまで社会活動の中において、中心的テーマではなかった藝術の価値を見直し、国家経営・地域経営・企業経営・人生経営において中核的な軸と位置づけ、今後の日本が文化藝術という未来への投資を行う事を期待する。多くの文化的資源に恵まれた我が国が、自国の魅力を最大限生かし、私たちや次の時代を生きる子どもが、物心共に豊かで、誇りを持てる社会を作る一人として筆者も寄与して参りたい。

参考文献

 

【書籍】

青木保(2011)『「文化力」の時代 21世紀のアジアと日本』岩波書店

青木正規(2015)『文化立国論』ちくま新書

井上智洋(2016)『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』文春新書

加藤種男(2018)『藝術文化の投資効果-メセナと創造経済』水曜社

河合雅司(2017)『未来の年表』講談社現代新書

川喜田二郎(1993)『創造と伝統』祥伝社

神林恒道(2018) 『美術教育ハンドブック』三元社

佐宗邦威(2019) 『直感と論理をつなぐ思考法』ダイヤモンド社

ジョセフ・S・ナイ(2004)『ソフト・パワー』日本経済新聞出版社

橘木俊詔(2015)『日本人と経済』東洋経済

ダニエル・ピンク(2005)『ハイ・コンセプト』三笠書房

ティム・ブラウン(2014)『デザイン思考が世界を変える』早川書房

デービット・アトキンソン(2015)『新・観光立国論』東洋経済新報社

徳山詳直(2012)『藝術立国』幻冬舎

長沼博之(2015)『ビジネスモデル2025』ソシム

ニール・ヒンディ(2018)『世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること』クロスメディアパブリッシング

野田邦弘(2014)『文化政策の展開-アーツ・マネジメントと創造都市』

朴祥美(2017)『帝国と戦後の文化政策』岩波書店

原丈人(2017)『「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉』文春新書

船橋晴雄(2018)『藝術経営のすすめ』中央公論新社

ミシェル・ボー(1996)『資本主義の世界史』藤原書店

リチャード・フロリダ(2014)『新クリエイティブ資本論』ダイヤモンド社

山口周(2017)『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』光文社新書

秋元雄史(2019)『アート思考ビジネスと藝術で人々の幸福を高める方法』プレジデント社

【政府機関・国際機関・シンクタンク等の報告書及び統計】

文化庁(2018)『我が国の文化政策H30年度』

文化庁(2018)『諸外国における文化政策等の比較調査研究事業 報告書』

経済産業省(2018)『クールジャパン政策について』

内閣府(2018)『国民生活に関する世論調査』

株式会社ニッセイ基礎研究所(2016)『文化産業の経済規模及び経済波及効果に関する調査研究事業報告書』

 

[1] VUCAとは「Volatility=不安定」「Uncertainty=不確実」「Complexity=複雑」「Ambiguity=曖昧」という、今日の世界の状況を表す四つの単語を組み合わせた、元々は米国陸軍が世界情勢を表現する為に用いた造語。
[2] 山口周(2017)『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』光文社新書
[3] ロボット工学、人工知能、ブロックチェーン、ナノテクノロジー、量子コンピュータ、生物工学、モノのインターネット、3Dプリンター、自動運転車などの多岐に渡る分野においての新興の技術革新を指す。ドイツ政府が次の時代を見据えて発表した技術戦略「インダストリー4.0」によって、世界に強烈な印象を与えた。
[4] アメリカの発明家 Kurzweil, Rayらが提唱している「2045年問題」(別名)のこと。AIのベースとなる技術が人間の知力を上回り、いずれはAIが意識や感情まで備えるようになっていくとされている。彼以外にも各界の著名人も同様の警告を発しているが、様々な見方がある。Kurzweil,Ray(2007)『ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき』NHK出版 pp. 10-15を参照)
[5] 競争の激しい既存市場(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)のこと。対義語はブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない未開拓市場の領域)。INSEAD(欧州経営大学院)教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュの著書『ブルー・オーシャン戦略』において述べられている。
[6] 14~16世紀のヨーロッパ社会の転換期に起った革新的な文化運動。ギリシア、ローマの古代文化を理想とし、それを復興させつつ新しい文化を生み出そうとする運動で、思想、文学、美術、建築など多方面に渡った。
[7] PHP五月号「あたらしい日本・日本の繁栄譜」第28回として「経営は総合藝術なり」と題する論文を発表、名和太郎『松下幸之助 経営の真髄を語る』国際商業出版,pp47-48

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重岡晋の論考

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Shin Shigeoka

重岡晋

第38期

重岡 晋

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SHIN SHIGEOKA STUDIO 代表/彫刻家

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