松下政経塾 The Matsushita Institute of
Goverment and Management

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2001年6月

塾報

郵政民営化
松沢成文/卒塾生

 いよいよ郵政民営化を掲げる総理大臣が登場した。国政を担当するようになって以来、郵政民営化を訴え続けてきた松沢しげふみ塾員(第3期生/衆議院議員)に、この問題が抱える本質的な問題点と、今、政治家がなすべきことについて語ってもらった。

 
 去る4月26日、小泉純一郎氏が総理大臣に就任した。永田町で「天下の暴論」と言われてきた郵政民営化を愚直に主張し続けた人物がついに「天下」を取ったわけである。天下を取った今こそ、「暴論」を「正論」に変える最大のチャンスである。
 私は党派こそ違うが小泉氏と同様に、自ら挑戦した民主党代表選挙や総選挙の公約において、その第一に郵政民営化を掲げ、郵政三事業の民営化の必要性を訴え続けてきた。しかし、これまで所属した政党では、郵政関係の労働組合などの強い反発から、はっきりとした結論を打ち出せずにきた。それはまた、小泉氏の所属する自民党でも同じであった。
 そこで、一昨年夏、私は小泉氏の部屋を訪ね提案した。「小泉先生、私たちの主張は国会では敵ばかりだけど、国会の外には仲間が大勢います。超党派で勉強会を作って直接国民に訴えましょう!」このように呼びかけたところ、小泉氏から「超党派といっても参加できるやつはほとんどいないぞ! 二人だけでもやる覚悟があるならやる!」と歯切れの良い返事をもらった。そこで、政経塾出身の仲間を含む15名で「郵政民営化研究会」を立ち上げ、小泉氏が会長、私が事務局長となり、延べ10回に及ぶ勉強会を開き、各界の方々から貴重なご意見を伺ってきた。元経済戦略会議議長の樋口廣太郎氏や元政府税調会長の加藤寛氏、全国銀行協会、ヤマト運輸など素晴らしい講師陣に恵まれた。最終的には研究会として、民営化への青写真を示した『郵政民営化論』(PHP出版 1999年)を出版するに至った。
 我々をここまで突き動かすのは、この問題が、単なる郵政省改革などという小さな枠組みにとどまらず、30万人を抱える総務省職員(多くは郵政職員)の行政改革、特殊法人改革につながる財政投融資制度を変える財政改革、世界一の預金量を持つ郵貯を変える金融改革など、我が国が抱える様々な問題の根源に一気にメスをいれることが出来ると考えるからである。塾主の言われた「政治とは国の経営や、経営感覚のない政治は国を滅ぼす」という哲学に照らし合わせれば、政治が判断すべき答えは明白である。もはや郵政民営化に関する議論はしつくした。後は実行のみである。これからが本当の戦いだ。「郵政民営化論」が「論」に終わらず、「民営化」と結果で示せるようになるまで私は活動を続ける。
 今、政党や政治家へ対する国民の信頼は地に落ちている。そうした中で、私たち政経塾出身議員が果たす役割は大きい。既得権益やしがらみに縛られることなく、政経塾で培った志を実際の政治の現場で一つひとつ体現していくことが、政治に信頼を取り戻す唯一の方法と確信する。このことを胸に、私はこれからも行動していく。

2001年6月 執筆
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