松下政経塾 The Matsushita Institute of
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Column
1996年4月

塾報

バスレーン再考
秋葉賢也/卒塾生

 
 仙台市内の朝のラッシュ時。通勤バスに乗っていると、氷の海に閉ざされた船中にいるようだ。路線バス専用レーン(午前7ー9時)なのに、ほかの車が勝手に入り込んで身動きが取れないからだ。

 宮城県警が仙台市中心部と北部の住宅団地などを結ぶ県道仙台~泉線の一部(三車線)で調べたバスレーンの実態調査によれば、通勤通学時間帯(午前7ー9時)の平均車両通過台数は3,808台。このうち29.7%(1131台)がバスレーンを走行し、他の2車線とさほど変わらないという結果が示された。

 驚くのは、このうち主役のはずのバスの割合がたったの8.9%だけということである。宮城県の場合、通勤時間帯に通行できるのはバス、実車中のタクシー、7人乗り以上のワンボックス車やRV車で43.9%。走ってはならない乗用車は43.6%にもなる。

 今回の調査で7人乗り以上の車の4分の3は乗車数が1人だったことも明らかにされた。大人数の輸送を想定した規制除外措置に「盲点」が生じた格好になっている。

 ロサンゼルスは車のサイズではなく乗車人数によって規制している。石川県も車のサイズ規制に加えて4人以上の乗車車両に限るという乗車人数による規制を設けている。宮城県でも昭和50年に定められた現在の規制をそろそろ見直す時期ではないか。


1996年4月 執筆
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