松下政経塾 The Matsushita Institute of
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関西研修
2004年5月

研修レポート

関西研修を終えて ~入塾から今日までを振返って~
田草川薫/卒塾生

 

はじめに

 5月10日より5日間、私達25期生は塾主出発の土地である関西へ研修に行ってまいりました。資料館や歴史館といった場所で塾主の生い立ちを学んだ他、塾主をよくご存知であった方々から詳しいエピソードを伺い、書籍からでは知り得ないことを教えていただきました。この研修を通じて感じたこと、並びに入塾以来少しずつ変化しつつある心境について簡単に述べたいと思います。

関西研修の目的

 関西研修の目的は二つあったと思います。一つ目は塾主の過ごされた場所を実際に目にし、また、塾主をご存知だった方からお話を伺い、塾主のことを良く知ること。そして二つ目は、塾主の建塾に込められた想いを踏まえて、塾生としての自分の覚悟を定めるという点です。関西研修の報告会でもあったように、松下幸之助塾主に対する想いを各自が深めることができ、また塾主と「直結」することの必要性について各々が考えさせられたといった点で関西研修の目的は達せられたのではないでしょうか。

関西研修での気付き

 話は少し逸れますが、一週間塾を離れての研修ということで、事前準備をしておりましたところ、今回の研修は月曜日と金曜日に雨が降るとの予報でした。最初と最後は身軽で移動できるから、雨でも大して問題にはならないと思っていましたが、この「気候」の事象を通じて、塾主を強く感じる機会に恵まれました。

 それは塾主墓参予定の木曜日のことです。私達は列車の中で次第に強まる雨を見ながら、和歌山に到着する頃には止むといいね、と言い合いながら千旦に向かっていました。ところが、雨は弱まるどころか、無人駅に着いた途端、急に激しく降り出したのです。雨宿りする場所もない中で、一路塾主のお墓へと足早に進みました。そして濡れる手で蝋燭とお線香に火を付け、お墓の周りをお掃除し、いざ手を合わせようとしたその時、ほんの一瞬だけ雨が止んだのでした。

 それはまるで塾主が「よく来たなぁ」と向かえてくださり、傘を置いて手を合わせられるようにしてくれたのではないかと感じるほどの偶然でした。雨脚の変化なんて偶然に過ぎない、と言い切ることもできるでしょう。けれども私はこの偶然の事象に塾主のことを強く感じ、墓参の前で自分なりの決意をすることができました。

塾主への誓い

 入塾試験の時から、私は「政治家にはなりません」と言い続けて来ました。けれども、入塾から今日まで、講師の方が塾主の思い出を語ってくださるのを聞き、また、今回の研修で塾主がどのような想いで政経塾を創立したかを鑑みると、政治分野で自分の志を実現することが塾主の望んでいることなのではないかと考えるようになりました。と申しますのも、リーダーを育てるだけであれば「政経塾」とする必要はなく、「私塾」でよかったはずなところを、あえてご自身で政党を作れなかった代わりに、日本をよくする政治家を育てんがために政経塾をお作りになったというお話を伺い、塾主の真意に応えたいという気持ちが自分の中で芽生えたのであります。

 具体的に政治家になることを宣言するわけではありませんが、雨の降る和歌山の墓前で、「塾主ができなかったことをお手伝いさせていただきます」と誓った今、「政治なんて」という狭い考えを捨て、目の前にある道を素直な気持ちで歩いていこうと思います。

今後の課題

 今後の課題としては、今自分の中に芽生えた想いをどれだけ強い志とし、貫いていけるかだと思います。これからも様々な研修を通じ、たくさんの人と会い、影響を受けることがあるはずです。そのような状態になっても、この関西研修における塾主の墓前で誓わせて頂いた事を忘れず、日本をよくすることを考えて真摯に行動で想いを示していきたいと感じました。

以上
2004年5月 執筆
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