若者ホームレス問題を考える

千葉修平塾生（第30期生）

年末に都内で行われた、ホームレス支援を行う雑誌「ビッグイシュー」基金が主催する「若者ホームレス問題」を考えるフォーラムに参加した。当事者の証言から明らかになる、生々しい現実。路上のみで過ごす人はごく少数で、大半の人々はネットカフェ、マンガ喫茶、ファーストフード店、サウナ、コンビニなど、終夜営業店舗と路上を往復して過ごすという。また、７割を超える人が家族と連絡が取れない、取らない状況にある。「勘当された」「借金を抱え家族に迷惑をかける」。
日本社会の未来の担い手が、経験をつめる場もなく、また、その状態を支える家族、社会のきずなもない。

この状況は、単なる経済的貧困だけではない、社会から排除された「社会的貧困」とも言える状況だ。社会の元気がないから、全てが悪い方向に進み、さらに元気がなくなるデフレスパイラルの様相だ。
この流れに歯止めをかける意味でも、仕事を作ると同時に、家族、コミュニティのきずなを再生し、社会に居場所を作らねばならない。若者ホームレス問題の解決は、彼らだけの問題ではなく、日本再生の大きな柱だ。