論考

Thesis

経過報告

10月中旬に帰国後、再渡英の日程を12月中旬に延ばして、東京に拠点を置いた活動を行っている。11月は約3週間の時間を割いて、沖縄-台湾でフィールドワークを行った。
 東京では、主に自分のメインのテーマである、日本の外交政策、特に通貨・通商政策、日本経済のアジア化に関して、官・民双方に関して幅広くインタビューを行っている。また、来年度立上げを進めている外交専門シンクタンク「アジアの中の日本」(Nippon in Asia-Pacific)の構想を固めつつ協力者を集うため、様々な人とブレインストーミングを重ねつつ、有識者を訪問している。

 沖縄―台湾のフィールドワークでは、主に、①日本経済のアジア化促進の観点からアジア経済に関するフィールドワーク、及び②政経塾同期の森岡君と共同で進めている企画「政治家になろう!」のインタビューとして、若手政治家及び政治志望を若者に対するインタビュー並びに意見交換を行っている。

 今月の月例報告では、沖縄-台湾でのフィールドワークの成果を踏まえたレポートを発表する予定だったが、沖縄―台湾から戻ったばかりで、未だ自分の中でその成果をまとめきれていないところがあり、今月は、甚だ不完全な形になってしまい申し訳ないのですが、近況報告・途中経過報告ということにさせて頂きたい。
 10月下旬から12月下旬までの成果は、来月以降、経済政策及び「政治家になろう!」それぞれのテーマに分けて二回に分けてこの場で報告する予定です。

 英国での3ヶ月の活動の中、活発かつ成熟した英国政治に触れ、特に同世代の若者が政治の現場でシンクタンクによる政策提言や政治的キャンペーンの実行主体という形で活躍している姿を見て多いに刺激を受けた。そんな彼らの姿とは対照的に何もしていない自分の姿に苛立ちを感じ、日本で、自分が現在の政治に何か一石を投じるような活動をすべきではないか、との思いを強くした。

 日本帰国後様々な人々と議論なりインタビューを実行しながらそんな思いが強くなった。詳細はまた別途報告するが、今までの自分の主張である、「外交で日本を変える」というコンセプトを持って外交シンクタンクを作り、既存のアカデミズム志向のシンクタンクとは一線を画した、「現在の政治に一石を投じる」という形での活動ができないか、との着想を得た。

 特に11月末から12月頭に起こった所謂「加藤の乱」が失敗に終わったことが自分としては大きなショックだった。自民党に自浄能力が無くなっていることが証明され、かつ民主党にも特に外交を睨んだビジョンがないことは明らかで、やはり若い自分たちが積極的に政治に関わっていくことをしなければならないのではないか、そんな考えを持った。

 そんな構想・思いを持ちつつ、沖縄-台湾のフィールドワークを行った。失礼な言い方になってしまうが、沖縄の人々が、本土からの公共投資主体経済の中で安住している姿とは対照的に、台湾の若者が非常に強い危機意識を持ちつつ、非常に国際的な視野を持ってビジネスなり政治活動をイキイキと行っている姿を目の当たりにした。日本の現状への問題意識を改めて強くした。同時にアジア経済、特に華僑との交流の認識を再認識させられた。

 12月初頭に日本に戻り、台湾での活動報告を兼ね、シンクタンク構想まで含め様々な人々と意見交換している。今後12月中旬から1月中旬まで最後の渡英をする予定なので、本格的な活動は1月下旬からとなるが、アジア・東京に拠点を置いて、「現在の政治に一石を投じる」「外交で日本を変える」という姿勢で先述外交シンクタンクの活動を中心に来年から活動していく計画です。

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鈴木烈の論考

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Retsu Suzuki

鈴木烈

第20期

鈴木 烈

すずき・れつ

八千代投資株式会社代表取締役/株式会社一個人出版代表取締役

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