論考

Thesis

沖縄より学校設立経過報告

青い海、広い空のパラダイス!のはずの沖縄ですが、それを満喫するヒマなどあるはずもなく、来年4月に向けての学校開設準備を日々進めています。
 めまぐるしい活動の中から、その一部、特にカギとなる先生と生徒の募集について、ここでご報告したいと思います。

*スタッフリクルーティング

 柔軟さが命のこの学校では、一番のキーポイントになるのがスタッフ、インストラクターです。
 彼らの役割はたくさんあります。
 基礎基本の時間では、英語、国語、数の概念について、子ども一人一人の興味関心を刺激する方法で教えること。
 ひとりひとりのプロジェクトの時間では、それぞれの子どもにとって一番必要な教育環境を考え、見つけだし、与えること。フィールドは学校に限りません。沖縄、日本、ときには世界中をまたにかけてその子どもに一番合った環境をアドバイスしてやることもできなくてはなりません。
 週に一日もうけた「自然に帰る日」では、稲作、森の探検といった体験を通じて、人間を含めた地球の生態系についての興味を喚起し、教えること。
 そして、先生一人一人が、子どもにとっての人生の先生になること。大人の背中を見て子どもは育っていくのですから。
 この学校についての情報がマスコミを通じて流れ出すにつれて、スタッフとして働きたいという問い合わせもたくさんいただくようになりました。そういう人々に、沖縄と東京で、とにかく片っ端からお目にかかっています。私がいいと思った人にはマキノ校長にも会ってもらい、そこで大人側の面接は終了。それを通過した人には、11月から行うプレセッションで子どもたちに授業をしてもらい、子どもたちのお眼鏡にかなった人に残ってもらう、という方式で採用しようと考えています。
 今もいい人はたくさん来てくれているのですが、ただ一つ大きなネックになるのが、インターナショナルスクールで働く以上、英語が話せなくてはならないということです。スタッフや子どもたちとコミュニケーションがとれる程度には英語が話せる人であることが、必須条件となってしまうのです。
 こんな厳しい条件をくぐり抜けて11月のプレセッションを待ってくれている人々が約10人。これを4月までに25~30人に増やすべく、これから募集を本格化する予定です。
 そして、嬉しいことが一つ。先月研修を受けたマルティプルインテリジェンス理論のカリフォルニア大学ティール教授が、開校前のスタッフの研修を担当してくれることになりました。彼女の素晴らしく楽しい研修は、必ず全てのスタッフに絶大な影響を与えるはず。そう思って今から楽しみにしています。

*生徒募集

 9月10日17:00現在、インターナショナルスクールに関する電話、ファクス、郵便での問い合わせ、計404件。ものすごい反響です。
 子どもたちや親御さんの悩みは深刻です。「この学校に入りたいけれど、親はとにかく『勉強しろ』って言うだけで、近頃ではインターナショナルスクールの名前を出すだけで怒るんです・・。親を説得してください。」「この学校に子どもをやりたいけれど、うちの近くにつくってくれませんか・・。」
 私が主に対応するのは、あまりにも悩みが深くて何度も電話をしてくれる人々ですが、本当に苦しい気持ちでその悩みを聞いています。「最後は、あなたが自分自身で解決するしかない」と答えるほかはないのですが・・。
 全国に、自分の「場」を求めている子どもがこんなにたくさんいることを改めて思い知らされています。
 10月から、いよいよ正式な生徒募集がスタートします。その中に折り込むパンフレット第二弾の原案をつくりました。パンフレット第一弾にカリキュラム例などを加え、より具体的にしました。デザインも変える予定です。(下記原案参照)
 授業料などの詳しい内容を記載した概要および入学願書は現在執筆中で、来月までに書き上げ、全国の希望者に一斉に発送します。その内容は来月の月例報告に掲載するつもりです。お楽しみに。

*校名募集

 ずっと「スターヒルズインターナショナルスクール」という仮称で設立準備を進めてきましたが、このたび創立者のマキノ正幸氏から、校名を変更したいという申し出がありました。
 理由は「マキノ正幸+『スター』ヒルズだと、芸能学校のようなイメージがつきまとうらしいから。」スターヒルズというのはもともと地名で、芸能とは何の関係もないのですが、そういう風に誤解されるならやむを得ない、と私も校名変更に賛成し、どうせなら公募にしましょう、と提案しました。
 9月15日締め切りで新しい学校の正式名称を募集しています。商品はマキノ正幸著書「才能」「オンリーワン」2冊およびBBWaves(ククレカレーのCMに出ている女の子たちです)とのディナーに親子でご招待!同名記載多数の場合は抽選となります。
 応募はE-Mailで私のアドレスまで。色々な分野での才能の開花を連想させる名前を考えていただけると嬉しいです。どしどしご応募ください。

<パンフレット第二弾原案>

<表紙>

1999年4月
夢の学校
○○○○○
INTERNATIONAL SCHOOL
開校!

<中2ページ>

ONLY 1
日本でたった一つの新しい学校です。
子ども達は自然に囲まれた環境の中で
自分にしかない、自分だけのONLY1をつかみます。
学校をつくるのは子どもたち!
みんなの力でONLY1の学校をつくろうよ!!
子どもは必ずひとつは才能を持っています。
ひとりひとりの個性を伸ばすカリキュラムで才能をサポートします。

カリキュラム

 ひとりひとりの才能を発見し、伸ばす。さまざまな体験の中から自分の好きなこと、向いていることを探します。その過程で人間が生きていく上で必要な知識や智恵をしっかりと身につけます。子どもは興味のあることに熱中しているときが一番脳の働きが活性化し、知識の吸収力も高まるからです。子どもの才能、発達の仕方、そのときどきの興味関心はひとりひとり違います。学年に関わらず、子どもひとりひとりに一番合うカリキュラムをつくります。学校は全力でひとりひとりの子どものニーズに柔軟に対応していきます。

(カリキュラムの一例)

 

9:30 Morning Exercise,Cleaning Up,Meeting<エクササイズと掃除、ミーティング>
10:00 Basic Studies Ⅰ<基礎基本Ⅰ>英語、日本語の基礎と数の概念を学びます
10:35 Recess<遊ぶ時間>50分間、たっぷり遊びます
11:25 Basic Studies Ⅱ<基礎基本Ⅱ>英語、日本語の基礎と数の概念を学びます
12:00 Lunch Time<給食>
13:00 Personal Project<ひとりひとりのプロジェクト>体験学習の中から自分の才能や好きなことを見つけます
14:30

ハートのある個性豊かなスタッフ陣が
子どもの才能を見つけ、やる気をサポートします。

先生

 子どもが自分に合ったやり方で学べる環境をつくり、ひとりひとりの才能の発見を手助けするのがスタッフの役割です。アタマとココロがやわらかいインストラクターが子どもたちを温かくサポートします。熱意のある先生を生徒自身が選べること、子ども同士が教え合うことも当校の特徴です。教育界に限らず、各界の第一線で活躍する人々も講師として子どもたちをサポートします。
 キャンパスは海と森、自然に囲まれた素晴らしい環境です。

環境

 海と川に面し、自然に囲まれた素晴らしい環境です。週に一日は、この森や川や海をそのまま教室にした「自然に帰る日」をもうけます。子どもたちが生きていくために真に必要な力を育てます。

<裏表紙>

設立趣旨+マキノ&白井写真+金武町の地図

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白井智子の論考

Thesis

Tomoko Shirai

白井智子

第16期

白井 智子

しらい・ともこ

NPO法人新公益連盟 代表理事

Mission

教育・ソーシャルセクター

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