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2017年10月

実践活動報告 -ロボット・ドリーム研究会の活動-
岡田吉弘/松下政経塾第35期生

地域づくりは、人づくりを進めることに他ならない。誰もが笑顔で元気にはたらく地域をつくるためには、どのような人づくりを進めていくか。

 

はじめに

 ロボット・ドリーム研究会を結成した。未来の地域社会を考え、次代の人づくりを研究するためである。
 目まぐるしく変化する社会に対して、受け身となるのではなく、自らここから未来を創る、という心構えを持つことを大切にしている。
 小学校でプログラミング教育が必修化される2020年に向けて、既に都市圏ではさまざまな教育イベントが開催されている。しかし、このような活気は地域によって差が顕著であると感じている。地方都市を元気にしていくべく、ロボット・ドリーム研究会は、私の故郷・広島県三原を拠点として活動していく。
 これまでの活動の一端をご紹介させていただく。

1.研究会にかける思い

 経済産業省が我が国の目指していく産業の絵姿として提唱したコンセプト、Connected Industries。これは、人やモノや技術や組織がつながることで、新たな価値創造をするという概念である。
 Conneceted Industriesの概念を支える基本的な技術はさまざまであるが、人工知能(AI)やロボティクスは代表的な技術としてあげられる。産業革命以降、さまざまなかたちで技術が生活や仕事の現場に取り入れられ、生産性が劇的に向上し、人々のはたらき方や暮らし方は変化を遂げてきた。このような変化の良し悪しに対しての好き嫌いはあれど、これまでも、そして、これからもこのようなインターネットや機械等の技術と共に生きていくことは、潮流として変わりはないと思われる。
 しかし、どんなにテクノロジーが発展を遂げたとしても、人間の本質は変わることはない。人間を中心とするテクノロジーとの正しい関係性は、普遍的な命題と言えよう。テクノロジーを活用することで人間の営みを拡張し続けても、そのことに向き合って考えることは、必要なことだと思うのである。広島は被爆地であるが、原子力爆弾の活用は明らかにテクノロジー活用の誤った事例と言える。つまり、誰のための、何のためのテクノロジーなのか、という基本的な理念を持つことが、技術創出と活用においてもっとも肝要である。
 そのような考え方のもとに、ロボット・ドリーム研究会の活動を草の根として展開を行っているので、次章で紹介させていただく。

2.研究会活動内容

 研究会活動は始まったばかりであり、広島県を中心にワークショップ等のイベントを積み重ねている。内容にもよるが、イベントは約2時間実施し、イベント毎にカリキュラムや教材を事前に開発して、参加者とともに楽しみながらファシリテートしてイベントを進行する。イベントは参加費無料で開催しており、イベント後には参加者にアンケートによるフィードバックをいただき、その後のカリキュラムと教材の開発に反映させている。
 昨今のロボットブームの甲斐もあり、子どもたちだけでなく、親世代のロボットに対する関心度は高いと感じている。これまで、福山で1度、三原で2度のイベントと出前授業を開催した。
 カリキュラムと教材開発は、「誰のための、何のためのテクノロジーなのか」という一章で述べたような基本的な命題に基づいて行う。つまり、ターゲットを(誰を)、喜ばせるために(何のために)、どのような技術を創るのか、ということを穴埋めで行うのである。参加者は身近な人が困っていることや悩んでいることを想像して、それを解決するためにはどんなロボット技術があったらいいか、どんな道具があったらいいか、ということを考える。
 イベントの成果と言える具体的アイデアを示す。夜の寝つきが悪い&朝の目覚めがよくないお父さんのために(誰を)、心地よく眠れて起きれるように(何のために)、ロボット枕を開発したい、というアイデアを小学二年生の参加社が描いてくれた。身近な人を喜ばせる素晴らしいアイデアである。また、体の不自由なお年寄りのために優しい杖を開発したい、というアイデアや、土砂崩れの災害時に生き埋めになった人の場所を迅速に探索できるロボットが開発したい、などのアイデアが溢れていた。
 以上のように、ロボット・ドリーム研究会は、笑顔と元気があふれる未来を創る、という能動的な心構えや気持ちを持つことを大切にして、次代の人づくりの研究活動を継続していきたいと考えている。

さいごに

 ロボット・ドリーム研究会の活動は、今後さらに加速化していきたいと考えている。広島での活動の基盤をつくっていくために、今後も常に志を抱きつつ活動を展開していきたい。

ロボット・ドリーム研究会のホームページはコチラ https://yoshihiro44.wixsite.com/robotdream

2017年10月 執筆
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