論考

Thesis

月例報告

1 選挙研修報告

 選挙期間中、三重県議会議員に立候補した、金子一也氏の下で研修を行った。金子一也事務所は、若い学生のボランティアが多く、彼等が狭いアパートに寝泊まりしながら、寝食を忘れて活動に打ち込んでいる姿に、大変感銘を受けた。又、地元の後援会の方々が、「政治改革、世代交代」を訴える若い金子氏に、大きな期待を寄せ、「とにかく今の政治を変えて欲しい」と私心なく金子氏をバックアップする姿を見、心から嬉しく思った。

 金子氏の、個人演説会にも参加した。氏は「胸を張って誇れる三重」をモットーに、活動を続け、「教育、環境、福祉」の充実を訴えている。
 教育に関しては、四日市市の高校中退者数が多い事から、「単位制高校や総合学科」の必要性を訴えている。環境に関しては、伊勢湾の浄化、下水道の整備(三重県の下水道普及率は全国平均をはるかに下回る)そして、福祉に関しては「在宅福祉のネットワーク作り」と、政策的にはかなり、私自身共鳴する部分が多かった。

  金子一也氏の演説の仕方、支持者との接し方、選挙活動のやり方など、今回の研修では学ぶところが多く、大変勉強になった。同時に地盤、看板、鞄のない新人が、「政治家」という職業につく事が、いかに困難であるかを、思い知らされた。固い組織票をバックに、新人を邪魔者扱いにして排除しようとするベテランと呼ばれる政治家達。今回の選挙で、金子氏は250票という僅差で落選したが、硬直化した三重県議会に与えたインパクトは、大きい。

2 アジア学院合宿、山村留学振興会、幼い難民を考える会報告

 今年1年、東和大学国際教育研究所、NG0推進センター、等の共催による、国際教育リーダー「地球市民」塾に参加する。栃木県にある「アジア学院」で、第1回の合宿があった。

  アジア学院は、20年前に「食べ物の分かちあいこそ平和への第一歩」と考えた、高見敏弘氏によって設立され、毎年アジアアフリカの農村指導者数十名を受け入れている。研修生は、1年間共同生活をしながら、地域の環境を破壊しない有機農法や、開発経済等を学んで帰っていく。つたない英語ながら、お互い意見交換もする事が出来、自分の生きざまを考え直す良い機会となった。

 又、地球市民塾の活動の一環として、龍谷大学の教授で、岩波新書「人々のアジア」の著者である、中村尚司氏から「アジア農村から世界が見える」と題する講義を受けた。

 氏によれば、貧しさとは「衣食住の欠如よりも、経済的な従属と生活環境の破壊」から生まる。そして豊かさとは、「学校や病院の充実よりも、経済的な自立と生命活動の充足」から生まれるものである。このような観点から、氏は貧困指数として、1 次世代の再生産率、富裕指数として1地域内物質循環率を挙げる。

 日本は、循環のない社会である。第三世界の木材や、資源を大量に買いあさり、輸出量の9倍を輸入する過剰輸入生活を続けている。持ち込まれた木材、公海の魚、鉱物資源などは、遅かれ早かれゴミと化す。使い捨てと飽食に慣らされながらも、「こんな生活が、いつまで続くか」と漠然とした不安を抱いているのが、私達日本人ではないだろうか。

 日本がその経済力を技術開発に投じて、資源を浪費しないですむ経済システムを開発する事、それは、最も大きな国際貢献になると考えた。

 (財)育てる会、山村留学振興会では、山村留学の歴史、現状の課題等を取材した。米のつくりかたも何も知らない都会の子供達が、地に足のついた豊かな生活体験を得るには、山村留学は良い制度である。だが、現状は過疎化対策がメインになり、教育的配慮に欠ける点もあると言う。

 その他、4月はボイス座談会、野田聖子政治討論会に参加。又幼い難民を考える会を訪れ、活動状況を聞いた。

3 塾内英語研修報告

 4月17日から2週間、9月の世界女性会議に向けて、英語力をつけるべく、研修に参加した。

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吉田裕美の論考

Thesis

Hiromi Fujisawa

藤沢裕美

第15期

藤沢 裕美

ふじさわ・ひろみ

どんぐり教育研究会 代表

Mission

環境問題 特に環境教育(森のようちえんなど)

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