松下政経塾 The Matsushita Institute of
Goverment and Management

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新春のご挨拶

新春のご挨拶  松下政経塾 塾長 河内山哲朗

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、ひとかたならぬご高配を賜りまして誠にありがとうございました。
まずもって、昨年10月に行われました衆議院総選挙をはじめ各選挙において、めでたく当選された皆様方に改めまして祝意を表しますとともに、苦杯をなめられた皆様には捲土重来を期して、新しい年もご奮闘賜りますようご健勝をお祈り申し上げます。また各方面で活躍中の塾員の皆様のご奮闘に心から敬意を表します。
 
さて、松下政経塾は、開塾から39年目の新年を迎えるわけですが、その使命や担うべき役割はますます重要になりつつあると感じております。国際社会での様々な対立の構造は、年々複雑化し、少子高齢化をはじめとする内政の課題も克服できるどころか、解決困難な新たな課題を我々に突き付けている感さえあります。建塾の精神である、長期的ビジョンの確立と、その実現を担う実践者の育成は、今日こそ必要とされていると考えます。
 
そうした中、例えば今春卒塾予定の塾生が立ち向かっている課題は、エネルギー問題の解決であったり、貧困問題の解決であったり、科学技術を生かした地方産業の再生であったり、多様ではありますが、いずれも今の日本国民が乗り越えなければならない問題の本丸であります。解決には、相当の時間を要するとは思いますが、その掲げるビジョンや志は、きわめて的を射ていると思いますので、関係者の皆様の賛同を得て、一歩一歩前進し、いつの日か、地域を救い、日本を救い、世界を救う大人物に成長してほしいと願っております。その他、後輩諸氏も皆高い志と、実践家としての視点をもって事に当たっております。各方面の皆様のご指導ご鞭撻を切にお願い申し上げる次第でございます。
 
昨年は、各地で弊塾のOB、OG会である塾員会の会合にも数多く出席させていただきました。各地で、地域に根差した政治活動、経営者としての活動、社会をよくするための実践活動に邁進する姿に接し、心強く感じました。今後は、個々の活動だけでとどまらず、ネットワークを結び、点から線へ、線から面へと、世直しの実践が強力に拡大することを考える時期を迎えていると実感しております。
 
最後になりますが、政治をはじめとする各分野での塾員の活動、現役塾生の研修をご支援いただいております、関係者の皆様方に感謝申し上げ、今年一年の皆様方のご多幸、ご成功を衷心より祈念申し上げ、新春のご挨拶とさせていただきます。
 
 

「国望・国徳国家論」再考  研修局 局長 金子一也

 松下幸之助塾主提唱の「新しい人間観の提唱」を毎朝読むようになってから、特に、国家百年の大計にもとづく国是として「国望・国徳国家論」に注目しています。
 松下政経塾設立時に塾主は「無税国家・収益分配国家論」「新国土創成論」など特に強調されました。その後の「大番頭国家論」と同じくそれを補強する形で提唱されたのが、「国望・国徳国家論」です。塾主最後の大きな国是の提唱でもあり、それまでの提言の総決算的な意味もあります。
 塾主は、国望・国徳国家とは、その国が持つ総合的な実力から生れてくるが、その条件として、
  (1)国民の道義道徳心が高く、マナーや礼儀作法が良いこと。
  (2)文化の薫りが高く国土整備が行き届いて美しいこと。
  (3)独自の伝統や歴史が国民の間で大切にされ誇りとされていること。
  (4)経済活動が活発にそして円滑に行われ、経済力が充実していること。
 そして、日本の国の信望を高めるには、まず日本が物心両面で繁栄することを要としたのです。国内においては、あらゆる面に抜本的な改革を加え、今日当面している諸問題の解決をする。これまでの世界には見られなかった、真に物心両面で繁栄した国をめざし、他の国の見本となるような国づくりを一歩一歩進めていく。そして、さらに各国の繁栄、発展、さらに世界の平和に貢献していく。そのためにも、他の国々から嫌われていたり軽んじられていては、各国間の利害を調整することなど、とてもできるものではありません。他の国々から信頼され、頼りにされるに足る実力というものを、国として養い高めていくことが肝要になります。
 こういった世界に冠たる国望・国徳国家を創ることができるのが、人望・人徳あるリーダーであると塾主は断言しました。
 「“徳”とは、思いやりにあふれ、謙虚で礼儀正しく、公平で正義感があり、知識も広く、とりわけ何にもとらわれぬ素直な心をもって何が正しいかを的確に判断できる、というような大変幅の広い資質、あるいはその人の総合力」
と松下幸之助塾主は定義しました。
 武力とか金力とか権力とか知力だけでは、人徳になりません。徳のある人とは「あの人の言うことはまちがいない」「困ったことがあるので、あの人に相談しよう」等々と人から親しまれ、信頼され、頼りにされる存在だと思います。
 例えば、日ごろから幹事や世話役が上手くできる人は、自分のことより全体のことを第一に考え、一生懸命やる人だとみなに尊敬されている人望、人徳のある人と思います。「政治家は繁栄を導く世話役、幹事役」と塾主はとらえていました。
 塾主は、そのような徳を備えた人望のある本格的な人物を松下政経塾で育成しようとされました。
 塾主の願いのとおり、国望・国徳ある国家を創ることのできる人望・人徳を備えたリーダーの育成に傾注してまいります。

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