論考

Thesis

起業家育成塾誕生!

財団法人社会経済生産性本部主催、起業家育成塾が平成8年6月15日に始まった。
 起業家育成塾はベンチャー経営者の養成を狙いとして、基礎学習と実戦学習で構成されている。基礎学習は一か月強で経営戦略、マーケティング、事業計画の作成などを修得す る。実践学習では立案した事業計画に基づき、個人またはほかの受講生と共同で月に一回 のペースで12月7日の終講式まで五ヶ月かけて事業をシュミレーションする。

 模擬経営をしながら、事業計画を修正、評価し、赤字になった時点で事業を清算する。受講料は30万円、そのほかに事業投資資金として30万円が必要となる。

 コーディネーターは2人。一人が奥村昭博慶応義塾大学ビジネススクール教授。アント レプレナー(起業家)戦略の第一人者として当本部の講座のほかにも、慶応大学の起業家 講座でも講師をつとめている。「このコースのコンセプトはラーニング・バイ・ドウイン グ。座学だけで新しい視点の事業、市場をつかむことはできない。新発想で市場をつくっ ているわけで、実際にフィールドに出て市場を実感して事業をシュミレーションしながら 学んで行くしかない。痛みや熱さ、苦しみや喜びを実体験しながら身をもって学んでこそ ブレイクスルーができる」と語る。 さらに、横林寛 (株)YBI(Yokobayasi Bisiness Incuvation)代表取締役社長・法政大学大学院客員教授が控える。講師はトステム(株)の新事業・M&A・VC事業・ 経営コンサルタントの責任者として活躍してきた。現在は大学院の教壇に立ち、中堅企業 の経営指導、企業家育成に、草分け的エンジェル、ベンチャーキャピタリストとして注目 されている。

この講座に経歴も多彩な7名が参加した。
 大学卒業後、会社に就職するが、飽きたりず、独立、しかし事業にいきずまり、再び勤 め人になるが再起をはかる人。ある流通業に勤めていたがリストラに会い、別会社に移転 するが、独立をめざす人。社会的問題を引き起こし、細かな地域のニーズに答えられない 会社体質に疑問を抱き退職、独立をめざす人。リストラを受けた仲間達とともに事業を起 こす人。長年勤めた会社のゆく末に不安を抱き独立を企てる人。学生時代に起こした会社 を一端清算し、就職するが、志しをたて、退職し起業をめざす人。

 それぞれが起業にかける思いが深く、講座にかける姿勢は真剣そのもの。また自らの夢 を熱っぽく語る。
 ある者は「食卓に花を」とテーマを掲げる。いままでギフト用、事業者向けであった「 花」を安価に気軽に家庭に届けることで、家庭生活の向上に夢を捧げている。 ほかには 「健康」をテーマに高齢化社会を見据えて、日々の生活の中から寝たきりにならず、健康 な生活が送れるようなサービスの構築に情熱をかけている。

 またとかくかけ声が先行する情報化社会の中で、地に足がついた地域コミュニケーショ ンを実現するために地域情報雑誌の発行を語る者もいる。

 リストラにあった者は、住宅ローンの返済、子供の教育費などが負担となる世代の人々 がリストラに会っていることに対して怒りを感じているが、少しでもそのような人々の能 力を生かすことを目指している。

 この半年で彼らがどのように自分自信の夢が実現化していくだろうか。私も少しでも彼 らの「志」実現の為に貢献して行きたい。そして私自信も、「志」のため、彼らと共に、 一歩でも成長したい。

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豊島成彦の論考

Thesis

Naruhiko Toyoshima

豊島成彦

第16期

豊島 成彦

とよしま・なるひこ

公認会計士・税理士

Mission

リーダーのための公会計

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