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100km歩行 感想

再挑戦となった今年の100キロ歩行(行軍)で完歩する事が出来た。昨年は歩く前に22期生全員で完歩を誓ったが私だけが完歩出来ないという不名誉な事になってしまった。100キロ歩行(行軍)の事を思い出す度にスッキリしない感じがしていたが何とか歩き通せて本当に良かったと思う。サポートして頂いた職員の皆様、21期生、22期生の塾生の皆様、そして同じチームで歩いて頂いた上里さん、畠中さんに心から感謝をしたいと思う

今年は何としても完歩しなければという気持ちが強かった。夏に『奥駈け』という奈良の吉野から大峯山系の山を登る修行に行ったりしたのもこの100キロ行軍の準備の意味もあった。体力と精神力を養うために山に登ったのだった。また、昨年はまったく準備らしきものをぜずにぶっつけ本番で歩いて失敗をしたので、今年は夏の修行の後も、密かに30キロや10キロというある程度歩ける距離を歩いて練習を積んできた。

しかし、昨年と今年とで、私が一番違った点は、やはり「何としても歩くのだ」という気持ちの強さだったと思う。私は今回「百キロの道のり歩く秋の風 今年こそはと血が騒ぐ我」という歌を事前に詠んだ。先に山の修行の事なども書いたが、体力というものはそんなに変わるものではないと思う。やはり重要なのは、精神力というか、意志の力というか、絶対に完歩するという気持ちがあるかないかだ。その意味では昨年の私はやはりどこか、何が何でも歩き通すという意志が弱かったのだと思う。初めは強い意志をもっていても継続しなくては歩き通せない。今年は大袈裟にいえば進退を懸けて歩くつもりでいた。

実際の100キロ行軍中は辛くなってくると山道を思い浮かべた。いくら辛くても、この道はまだ有り難いと思った。また、山では食糧や飲み水も調達できないが、100キロ行軍では食糧や水分などは入手出来るので山に比べるとはるかにあり難いのだと思って歩いた。とは言ってもやはり100キロは決して楽なものではなかった。特に50キロポイントから60キロポイントの間などは本当に苦しかった。

歩いている時は様々な事を思った。塾の『五誓』にある「素志貫徹の事」と「感謝協力の事」について思いを馳せた。「素志貫徹の事」には「…成功の要諦は成功するまで続けるところにある。」とある。物事によって「成功するまで続ける」事の出来る時間の長さ、スパンというものは異なるものの、100キロ行軍にもこれは通用すると思った。昨年のままだったら、100キロ行軍に関して私は成功していない状態だったが、今年再挑戦して歩けた事によって、100キロ行軍に関して、何とか成功したといえる。とにかくやり通すという気持ちを持つ事が大事だとつくづく思った。

もう1つの「感謝協力の事」には「…常に感謝の心を抱いて互いに協力しあってこそ、信頼が培われ、真の発展も生まれてくる。」とある。2人のメンバーには感謝の気持ちで一杯である。体力のあるうちは自分でペース配分を考えながらいけるが、後半から最終盤になってくると少し休んでもなかなか足の痛みがとれずに、起きあがって歩き出す時が非常にしんどい。1人なら、長く休んでしまったり、休む回数が増えてしまったかもしれない。チームで歩いた事によって、自分が苦しくても、自分のせいで他のメンバーに迷惑をかける訳にはいかないという気持ちを持てた。共に歩けた事に本当に感謝をしたいと思う。

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吉田健一の活動報告

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Kenichi Yoshida

吉田健一

第22期

吉田 健一

よしだ・けんいち

鹿児島大学学術研究院総合教育機構准教授(法文教育学域法文学系准教授を兼務)

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