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1994年度 松下政経塾報1994年度 松下政経塾報

オピニオン
1994年9月

政権交代

松沢成文/松下政経塾第3期生
 国政に6月政変の激震が走った。羽田内閣総辞職から47年ぶりに社会党の村山政権が誕生したのだ。

 自民党は6月23日「羽田内閣不信任決議案」を提出した。羽田政権は予算、税制改革、公共料金値上げ凍結などの物価問題に精力的に取り組み、何1つ失敗がないのになぜだろうか。少数与党だからいけないのか。この政治課題山積の時期に政争を仕掛けるとは…。私はこの不信任案はどうしても納得できなかった。

   ナポリ・サミット、税制改革や北朝鮮問題など緊急課題を抱える中で、総選挙による1カ月間もの政治空白をつくるべきではない。中選挙区制度での総選挙で政治改革を逆行させてはいけない。これらの理由から、断腸の思いで羽田政権は内閣総辞職の道を選んだ。 次の政権獲得を目指しての政策協議や政権協議が激しさを増し、海部元首相と村山社会党委員長の首班指名選挙で会期末を迎えた。私たち新生党は、政治改革断固推進の立場から改革派の海部元首相に投票したのは言うまでもない。

 新生党のエース羽田孜総理が、わずか2カ月で退陣するのは無念に尽きるが、どういうわけか私には敗北感がなかった。今回の政変は、新生党が目指す目標のひとつ、二大政治勢力の枠組みをつくったし、政権交代を再び可能にし、政界再編を加速させたからだ。

 私は常に建設的な政策議論で与党をチェックし、次の政権を目指して頑張っていきたい。

1994年9月執筆
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