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松下政経塾




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1993年度 松下政経塾報1993年度 松下政経塾報

1994年3月

補佐官制

伊藤達也/松下政経塾第5期生
 歴史を顧みたとき、日本の経済発展は政・財・官による中央主権体制によってなされてきたという事は否定できません。しかしながら、中央に余りに権限を集中し過ぎたために、今日さまざまな弊害が生まれてきました。権限や財源をめぐった官僚機構と政治家の結びつき、そこに特定の企業団体が癒着し、政治汚職は後を立ちません。

 今こそこのような旧来の中央主権体制を解体し、中央主権型から地方分権型に制度変革を行わなければなりません。わたしたち国民が幅広く政治や地方自治に参加できる体制に変えていかなければならないのです。権限や財源を地方におろし、我々の身近なところで、私たちの目に見えるところで、政策決定がなされるようなシステムが必要なのです。

 私が市民補佐官制度の必要性を強く感じたのは、アメリカでの自分の経験によります。アメリカでは政策の補佐官を、市民がボランティアで行っています。市民自らが街を調査し、知恵を出し合いながら政策をつくる。地域をどのようにしていきたいか。人々の1つ1つの知恵によって、社会が築かれていくのです。長時間労働、住宅問題、ごみ問題、福祉問題など。本当に市民生活に根ざした豊かな街づくりのために必要な事は山積しています。

 私たちの身近な生活環境を充実するためにも、独自の個性が発揮できる魅力ある街づくりを進めるためにも、私はぜひともこの市民補佐官制度の導入が必要だと思います。市民の方々による、きめ細やかな政策が実現されてこそ、地域が主役となる本当の意味での新しい政治が実現されるのです。

1994年3月執筆
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