インドのカルカッタを訪れたときの第一印象だ。ストリートチルドレンにホームレス、貧困、飢餓、伝染病の蔓延、都市のスラム化など。私は8月7日から約1週間「マザーテレサの家」のひとつ「プレムダン」でボランティアをするため、インドを訪れた。
マザーテレサの施設はカルカッタとその周辺に10カ所ほどある。私のお世話になった「プレムダン」は、病気、精神的障害、貧困により死にかけている人々のための施設だ。
ボランティア最初の仕事は、広い部屋に並ぶ60床ほどのベットを片隅に積み上げ、患者を全部起こし、動けない人はその場で、動ける人は外で体を洗う手伝い。その後、床を洗い流しベットを元に戻してベットメイクする。その間、患者は全員庭に移動させる。「ここには病気を持っている人がたくさん集まっているのだから、毎日体を洗って、毎日ベットと床を洗って清潔にしておくのが当り前」と言うのはそこで働くシスター。
私が日本の老人ホームや老人病院で実習したとき、患者も入居者も週1回か2回しか入浴できなかった。職員に聞いてみると「老人だから分泌物も少ないし、あまりお風呂に入らなくてもいい」。「ここは病院なのだから、入浴は医療ではない」という言葉が返ってきた。
インドの「プレムダン」は「病人」に対する概念が違う。実際に、次の日もその次の日もそこでは、服もシーツも毎日洗濯し取り替えていた。「大きなことをするより、小さなことにどれだけ愛を込められるか」なのだ。
マザーテレサは、ミサのときも私たちの先頭に立つのではなく、1番後ろに腰を降ろした。ノーベル平和賞受賞者でもある彼女には、おごりも高ぶりも見られない。ボロボロの白いサリーと、歩きに歩きまわったことがひと目でわかる変形した足が痛々しい。
世界中からのボランティアが集まっている中、日本からのそれは滅多に来ないという。年間1000万人以上の日本人が海外旅行に行っているのだが。「日本人はお金持ちだけど、心が貧しい」。マザーテレサの言葉だ。



















